PTAを辞めて、見えたこと、考えたこと。

「川崎市内の単位PTAにおける強制加入廃止を求める請願書」への署名活動の報告。PTA退会記録も。

PTAを辞めてから変わったこと(その1)

①新しいIDを発行してもらった

我が子の通う小学校では、保護者が授業参観などで校内に入る際、「〇〇小学校PTA会員 保護者名」と書かれた、PTA発行のIDをつけていかなくてはならない。

 

では、PTAを退会した我が家の場合、どうすればいいのだろう?

 

退会したのに、PTA発行のIDをつけていくのはさすがにおかしいだろう。どうしたものかと考えて、学校側に新たにIDを発行してもらうようお願いするとともに、PTA発行のIDは返却することにした。

 

ちょうど退会した翌日は、上の子の学年懇談会。毎年、委員決めがどうなるか気が重かったけど、今年は先生達の話を聞いた後、委員決めが始まる前に顔見知りの副会長Aさんを見つけてIDを返却した(ついでに、同じくPTAより配布されていた校外パトロール用の腕章も返却)。すでに我が家がPTAを退会したのは伝わっていたようで、スムーズに受け取ってもらえた。

 

Aさんは、上の子が幼稚園の時に同じクラスで、とても感じがいい人と記憶していた。幼稚園のPTAでも会長をやっていたし、小学校でも本部役員を3年目だというので、基本的にとてもいい人なのだろう。つい老婆心を出して、「PTAは任意団体なのに、入会届も退会届もないのはまずくない?」と聞いてみたところ、「知ってるよ」と返された。

 

あ、任意団体ってご存じなんですね。そりゃ、PTAの本部役員を3年もやっていれば、ご存じですよね。憲法第21条の「結社の自由」に反しているのもご存じなのに、わざわざ入学式中にPTA説明会を行って、時間がないからと質問も受け付けず、何も知らない新入生の保護者を強制加入させているんですね。

 

うわ、質が悪いな。うちの学校PTA。それとも、これが普通なのか?

 

改めて、PTAの闇の深さに触れた気がしたけど、とにかくIDは返却!

 

翌週の2019年4月15日、上の子の連絡帳に、「PTA発行のIDを返却したので、新しいIDはどうすればとよいか」と書いたところ、4月17日には新IDを受け取ることができた。

 

PTA発行のIDは赤が基調だが、新IDは図書ボランティアのIDと同じ緑(余っているのを使ったのかと)。PTAのIDにはフルネームを記名しなくてはならないが、新IDは「保護者」とだけ記載されていて、PTA非会員第1号の「1」とシールが貼られていた。

 

新IDを見たママ友からは、「これからPTAを退会する人も増えていくかもね。きなこちゃんは、第1号の親方だね!」と褒めて(?)くれた。

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新しいID。PTA発行のIDのように、保護者名を記名しなくてよくなった。

 

小学校のPTAに要望書を提出

2019年8月29日 PTA見学会に行ってみた

(PTAを退会するまでの経緯をのんびり書き終えたので、ここからは現在進行形のお話を。)

 

今日、PTA見学会があるというので行ってみた。

 

4月にPTAを退会したものの、「スッキリ!」という気持ちにはなれず、むしろ、このままでいいのかともやもやしていた私。新聞社主催のPTAフォーラムに行ってみて、いろいろな人の話を聞いてからは、さらに我が校のPTAに対してもやもやが増えていった。

 

実は、退会した直後に副会長から「退会の理由を会長にも聞かせてほしい」と言われたいたのだが、その後、声を掛けられることはなかった。夏休み前、PTA見学会のお知らせをもらった時、これはPTAに不満や要望を伝えるいい機会かもしれないと思った。

 

見学会自体は、最後の30分間に参加した。本部役員14人(平日の昼間だからか、全員女性)に対して、参加者は私ひとり。役員からすれば、一般会員に見学してもらいたかったろうに、PTAを退会した私がいちばんPTAに関心があるのだから逆説的だなと思う。

 

いつも通りの活動を見学というコンセプトなので、本部役員が会議をしているのを眺めながら、心の中で突っ込みを入れたり、不思議に思ったりしていた。

 

バレーの応援も本部役員の仕事だというのを、今日初めて知った。子連れで応援に行く人はお子さんの熱中症対策をしてといっていたけれど、連れてこられた子供はつまらなくないのかな。そもそもPTAでバレーをしなくてもいいし、他の学校とトーナメントで試合を組む必要性も感じないなぁ。

 

もやもやとした30分がすぎ、「それでは見学会は終わりです。」と副会長のひとりに退室を促されたので、ここでPTA会長宛てに下記の要望書を提出した。

                        

                       令和1年8月29日

川崎市立〇〇小学校

PTA会長 ◆◆様

      

                        川崎市立〇〇小学校

                        保護者 夫名、私名

 

       〇〇小学校PTAの入退会届の設置ならびに、

            説明会に関する要望書

 

 

 標記の件につきまして、早急な対処をしていただきたく、下記のとおり、お願い申し上げます。

 

                 記

 

1.趣旨

・要望1

〇〇小学校PTAに入会する際の入会届、退会する際の退会届を設置し、保護者、教師全員に入会届、退会届を設置した旨を通達していただきたい。

 

・要望2

新入生の保護者へのPTA説明会は、入学式内ではなく、入学前の学校説明会内で行っていただきたい。なお、入学前のPTA説明会の開催が難しければ、任意団体である旨を記載された案内書ならびに入会届を、事前に新入生の保護者に配布していただきたい。

 

2.理由

要望1について。PTAは本来、任意団体であるにも関わらず、〇〇小学校PTAは入学式内の説明会で保護者自身が理解していないうちに自動的に入会されているのが現状である。入会の同意を取らないこと自体、憲法第21条に謳われた「結社の自由」に反するため、法的に問題のないように是正していただきたい。

 

要望2について。PTAの趣旨、任意団体であることを、新入生の保護者に対してきちんと説明を行っていただきたい。保護者からの質問は、その場でも受け付けていただきたい。

 

以上 

 

最後に本部役員全員に、「見学会、ありがとうございました。入会届、退会届の設置ならびに説明会に関する要望書を提出しましたので、よろしくお願いします」と声をかけて退室した。

 

お願いした回答期限は、9月末。さて、回答は来るのだろうか。

PTAを退会するまでの流れ(その7)

2019年4月10日 教頭先生から電話が来た!

PTA退会(非加入)届を提出して、2日経った4月10日の午前中。

私のスマホに、ついに教頭先生から電話がかかってきた。

 

ブログを書くまでにノロノロしているうちにだいぶ時間も経ってしまったので、一言一句まで再現はできないけど、だいたいこんな感じのことを言われた(ブログを書くと決めていれば、しっかりメモを取っていたのに…)。

 

教頭先生「例の件ですが、受け取りました。」

 

私「正式な退会届があれば、改めてご提出しますが…?」

 

教頭先生「いえ、大丈夫です。ただ、我が校で初めてのことなので…。卒業記念品などPTA会費から出しているものについては、その際にご相談させてください。」

 

私「我が家としては、(本当は卒業記念品なんていらないけど)実費をお支払いしたいと思っています。」

 

教頭先生「上のお子さんも5年生なので、まだ先の話なので、近くなったらご相談しましょう。」

 

こんな感じで、あっさりと電話は終わった。

 

それにしても、今から思うと、教頭先生は決して「PTAの退会届」という単語は出さず、とてもぼんやりした言い方で受理したと伝えていたなぁ。

 

あと、学校は忙しいからなのか、文書で記録を残したくないのか、PTA退会(非加入)届を提出した際に「退会届を受け取った旨は文書でほしい」と書いてみたけど、華麗にスルーされた。

 

ともかく、これでPTAを退会できたわけだ。よく聞く嫌がらせもなく、意外とあっさり。マンモス校のPTAは、1人2人退会したところで、痛くもかゆくもないのかもしれない。 

東京新聞の記事に、ちょこっと載りました

PTA退会までの流れをのんびり書いていますが、今日はお知らせです。

 

PTA退会後に、「一抜けた~♪」という気分にはなれず、もっとオープンで本来のボランティア精神に乗っ取ったPTAだったら、参加したっていいのになぁと、とても残念な気持ちだった私は、何かお知恵をもらえないかと期待して、5月18日に東京都内で開かれた「PTAフォーラム~取り戻そう、自分たちの手に」にフラッと参加しました(そこでの有意義な話はまた別に書きます)。

 

主催者の記者さんからご連絡をいただき、参加者としてのコメントが29日の東京新聞にちょこっと載りました。(下)に出ている、川崎市在住の女性です。年齢バレバレ。

 

www.tokyo-np.co.jp

www.tokyo-np.co.jp

PTAを退会するまでの流れ(その6)

2019年4月9日 小学校からの連絡メールの登録料に変化が!

PTA退会(非加入)届を提出して、さて翌日。まだ小学校からの連絡はなし。まだ1日だしなと思いつつ、小心者なので内心ドキドキしていた。

 

そんな中、小学校から全校連絡のメールが来た。

 

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タイトル 

〇〇小 全校連絡

 

メール本文

4月8日に配布した「児童生徒の安全に関わる情報配信システムの登録について」の下から3行目に、登録料の100円は「PTA会費から支払われます」となっていますが、「5月に◇◇(金融機関名)の口座から登録料の100円が引き落とされます」と訂正してください。(校長名)

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「児童生徒の安全に関わる情報配信システム」というのは、要するに学校からのメール連絡のことなのだが、この登録料100円はこれまでPTA会費で支払われていた。それを、各家庭で実費を負担することになったのだ!

 

一般の保護者にしてみれば、PTA会費からでも実費でも、さほど変わらないだろうが、PTAを辞めた者としては、これは大きな変化だと思った。これまで通り、メールの登録料がPTA会費から支払われるままなら、我が家は今後、様々な学校からの連絡メールを受け取れなくなり、子供達が学校生活を送る上で大きな不利益を被ってしまう。まず、その懸念がなくなったことにホッとした。

 

でも、よく考えると、そもそも全校生徒にとって必要な経費を、PTA会費から支払うということ自体がおかしかくないだろうか? だって、PTAは入会も退会も、本来は自由なのだから。すべての児童にとって必要な経費は、各家庭から引き落としするのが筋なのだと改めて気づいた。

 

ともあれ、小学校からのリアクションがあってよかった。退会(非加入)届は校長やPTA会長に届いたっぽいとわかったのも収穫だった。

 

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これまでPTA会費から支払われていたメールの登録料が、各家庭で実費を引き落とすこととなったというメールが来た。

 

続く。

PTAを退会するまでの流れ(その5)

2019年4月8日 PTA退会(非加入)届を提出

週末に話し合った結果、今年度からPTAを退会(非加入)することにした我が家。

 

早速翌日の4月8日、上の子の連絡帳に一筆書き、上の子の担任の先生経由で、校長先生とPTA会長宛てに1通ずつPTA退会(非加入)届を提出。退会届を受け取った旨は、文書でほしいと書いてみた。

 

また同じ日に、個人情報保護法に基づいた学校の対応について、保護者からの希望を確認する、「個人情報の取り扱いについて」という書類も提出した(たとえば、「ホームページには我が子の写真は掲載しないでほしい」といった希望を伝えることができる)。

 

これに、「PTAを退会したので、PTAには個人情報を渡さないでください。」と書いておいた。

 

また、児童名、保護者名、住所、電話番号が記載されている「地区別児童名簿」は、校外委員が地区長を決めるために学校の許可を得てから閲覧するとあったので、これもPTAの閲覧NGとした(PTAを辞めてしまえば、地区長に選ばれることもないのだけど念のため)。

 

帰宅した上の子の連絡帳には、「届けの方2通私の方で受け取りましたので、校長とPTA会長に渡しておきます。ご連絡いただきありがとうございます。一年間よろしくお願いいたします。」という担任の先生からの返事が。とりあえず、退会(非加入)届を提出できたことに、ホッとしたのを覚えている。

 

続く。

PTAを退会するまでの流れ(その4)

2019年4月7日 PTA退会(非加入)届を作成

 

もし本当に退会するなら、6日、7日の週末中に決めないといけないと思った。

 

その理由は、入学式で「PTAのしおり」などとともに配布された、「PTA委員決めに関するアンケートのお願い」にある。提出してしまったため原本は残っていないが、この書類には右半分があり、そこには(うろ覚えだが)「過去の委員履歴」「今年度、委員ができるかどうか」「委員ができない場合、その理由」などを書いて提出することになっている。

 

入学式の4月5日が金曜日、6日、7日の土日を挟んで、9日の火曜日にはアンケートを提出しなければならない。締切は厳守、未提出の場合は委員歴が0回とみなされ、抽選で委員に選ばれることもある。 退会するか迷っているうちに、アンケートを未提出となって委員にされたら元も子もない。

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PTA委員決めに関するアンケート。4月5日に配布され、提出期限は4月9日(厳守)とある。

 

 PTAを辞めるかどうかは、家族で納得の上で決めたいと思っていたので、まず夫とよく話し合った。夫も、PTA退会による我が子達の不利益がないかを気にしていたが、そこはクリアできそうだと判断して、合意を得た。

 

次に、小学5年生の上の子に「PTAを辞めようと思うがどうか?」と聞いてみた。すると、「いいんじゃない? PTAがオレらのためにしてくれるって実感、あんまないし。区Pで集まりましたって紙ばっかりくるけど、何してるかよくわからないし。(ほぼ原文)」という回答だった。

 

下の子は、そもそも小学校に入ったばかりで、PTAについてもよくわからないだろうから、PTAを辞めるという話だけした。案の定、あまりよくわかっていなかったが、とにかく話はした。

 

それから、夫に「PTA退会(非加入)届」を作ってもらうよう頼んだ。私が作ってもよかったのだけれど、全部自分でやってしまうと、後々「きなこが一人で突っ走った」と言われるのは嫌なので。インターネットにあるテンプレートをベースに、下記のような感じで、校長、PTA会長宛てに各1部ずつ作成してもらった。

 

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日付

 

学校長 〇〇殿

PTA会長 〇〇殿

 

「PTA退会(非加入)届」

 

思案の末、今年度よりPTAを退会(非加入)させていただきます。

PTAは任意団体ですので、ご理解いただけることを希望いたします。

今後はPTAには参加しませんが、保護者としての協力は惜しまないつもりおります。

熟考を重ねた上での決断ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

もし正式な退会届がありましたらお知らせください。改めて提出いたします。

 

保護者名 夫、私(ともに捺印)

生徒指名 上の子(5年̻̻〇組)、下の子(1年△組)

住所

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こうして、退会の準備は整った。

 

続く。